こんにちは。
このブログでは、私が書いた二次小説をアップしていきたいと思います。
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〈人工呼吸〉
それは、柴崎と出かけた帰り道。
「うわっ!」
「きゃーっ!」
「大丈夫か、あんた!」
「しっかりしろ!」
道の向こうでいきなり騒動が発生した。
すばやく視線を交わして走り出す。
図書隊員なるもの、騒ぎを放っておくなんてできない。
「どうしたんですか!?」
周りの人に声をかけたのは手塚。
「大丈夫ですか!?」
倒れている人に声をかけたのは柴崎。
目撃者と思しき人はおどおどと目線をさまよわせながら説明する。
「わ、分かりません・・・。急にこの方が胸を押さえて倒れられて・・・」
「手塚!」
柴崎が鋭い声で叫んだ。
「脈もない!呼吸もない!救急車は!?」
「呼びました!」
野次馬の一人が叫ぶ。
「なら・・・誰かAED持ってきて!コンビニにあると思うから!」
柴崎はびしばしと指示を出す。
相手がだれであろうとお構いなしだ。
「手塚はこの人の心臓マッサージをお願い。私は人工呼吸をするから」
「了解・・・って、え!?」
そんな場合ではないのに固まった。
今、こいつはなんて言った?
人工呼吸って、それは、その、つまり、ごにょごにょ・・・。
「手塚ァ!」
思考停止になりかけていた手塚の意識を柴崎の喝が引き戻す。
その一喝は新隊員をビビらせ、なおかつ震え上がらせた郁のものと似ている。
「なにぼさっとしてんのよ!あんた仮にもタスクフォースでしょうが!」
「うぁ、おう・・・」
はっとして心臓マッサージを開始する。
三十回やったところで手を止めると、柴崎がゆっくりと男性の気道を確保し、人工呼吸を開始した。
緊急事態ということは分かっているが、それでも目の前が真っ暗になった。
「よかったわねー、すぐに気がついて」
あの後すぐにAEDが到着し、一命を取り留めた男性は救急車に乗せられて、病院へ運ばれていった。
「手塚?」
顔を覗き込む柴崎から目線をそらす。
認めたくない。認めたくないが、これは・・・。
「なに、拗ねてんのよ。ヤキモチ?」
からかうように柴崎が問いかける。
その言葉になんかいろいろふっきれた手塚はぐるりと柴崎に向かい合ってまくし立てた。
「ああ、そうだよ!非常事態とはいえ、お前が他の男と、キ、キス・・・してるの見てやきもちやいた!文句あるか!」
顔を真っ赤にしてそういいきると、柴崎はきょとんとした顔を見せたが、
すぐにくすくすと笑いだし、しまいにはあっはっはと大声で笑い出した。
「なっ、なんだよ!」
「あははは。ううん、手塚ってかわいいなって思って。
てゆーかあたし、あの人と口つけてないし」
「は?」
それじゃあの人工呼吸はなんだったんだ?
そう思っていると、柴崎はかばんからプラスチック出てきた灰色の管のようなものを取りだした。
真ん中あたりから、薄いビニールの幕のようなものが垂れている。
「これね、かたっぽをあたしがくわえて、もうかたっぽを相手の口に入れて人工呼吸をする道具。
口から虫歯とかの感染症を防ぐのに使うのよ」
「え?じゃあ、お前、ホントに?」
「そうよー、キスなんてしてないって。人工呼吸するときはこれ使おうって決めてるもの。
あたしのキスは高いんだからね~。あんただって知ってるでしょ?」
彼女の言葉でやっと手塚は、ああ、こいつはこういう女だったと思いだした。
「ま、あんたがさっきの人とおんなじ目にあったら?このマウスピースなしで人工呼吸してあげるけどね?」
次いで落とされた爆弾により、手塚はしばらくその場から動けなかったとか。
〈あとがき的なsomething〉
救急救命講習やったときに、柴崎が使った管をもらいました。もうどっかやっちゃったけど。
手塚&柴崎は手塚が柴崎に振り回されてるのがいいと思います。
で、手塚がときどき逆襲するのはもっといいと思います。
それは、柴崎と出かけた帰り道。
「うわっ!」
「きゃーっ!」
「大丈夫か、あんた!」
「しっかりしろ!」
道の向こうでいきなり騒動が発生した。
すばやく視線を交わして走り出す。
図書隊員なるもの、騒ぎを放っておくなんてできない。
「どうしたんですか!?」
周りの人に声をかけたのは手塚。
「大丈夫ですか!?」
倒れている人に声をかけたのは柴崎。
目撃者と思しき人はおどおどと目線をさまよわせながら説明する。
「わ、分かりません・・・。急にこの方が胸を押さえて倒れられて・・・」
「手塚!」
柴崎が鋭い声で叫んだ。
「脈もない!呼吸もない!救急車は!?」
「呼びました!」
野次馬の一人が叫ぶ。
「なら・・・誰かAED持ってきて!コンビニにあると思うから!」
柴崎はびしばしと指示を出す。
相手がだれであろうとお構いなしだ。
「手塚はこの人の心臓マッサージをお願い。私は人工呼吸をするから」
「了解・・・って、え!?」
そんな場合ではないのに固まった。
今、こいつはなんて言った?
人工呼吸って、それは、その、つまり、ごにょごにょ・・・。
「手塚ァ!」
思考停止になりかけていた手塚の意識を柴崎の喝が引き戻す。
その一喝は新隊員をビビらせ、なおかつ震え上がらせた郁のものと似ている。
「なにぼさっとしてんのよ!あんた仮にもタスクフォースでしょうが!」
「うぁ、おう・・・」
はっとして心臓マッサージを開始する。
三十回やったところで手を止めると、柴崎がゆっくりと男性の気道を確保し、人工呼吸を開始した。
緊急事態ということは分かっているが、それでも目の前が真っ暗になった。
「よかったわねー、すぐに気がついて」
あの後すぐにAEDが到着し、一命を取り留めた男性は救急車に乗せられて、病院へ運ばれていった。
「手塚?」
顔を覗き込む柴崎から目線をそらす。
認めたくない。認めたくないが、これは・・・。
「なに、拗ねてんのよ。ヤキモチ?」
からかうように柴崎が問いかける。
その言葉になんかいろいろふっきれた手塚はぐるりと柴崎に向かい合ってまくし立てた。
「ああ、そうだよ!非常事態とはいえ、お前が他の男と、キ、キス・・・してるの見てやきもちやいた!文句あるか!」
顔を真っ赤にしてそういいきると、柴崎はきょとんとした顔を見せたが、
すぐにくすくすと笑いだし、しまいにはあっはっはと大声で笑い出した。
「なっ、なんだよ!」
「あははは。ううん、手塚ってかわいいなって思って。
てゆーかあたし、あの人と口つけてないし」
「は?」
それじゃあの人工呼吸はなんだったんだ?
そう思っていると、柴崎はかばんからプラスチック出てきた灰色の管のようなものを取りだした。
真ん中あたりから、薄いビニールの幕のようなものが垂れている。
「これね、かたっぽをあたしがくわえて、もうかたっぽを相手の口に入れて人工呼吸をする道具。
口から虫歯とかの感染症を防ぐのに使うのよ」
「え?じゃあ、お前、ホントに?」
「そうよー、キスなんてしてないって。人工呼吸するときはこれ使おうって決めてるもの。
あたしのキスは高いんだからね~。あんただって知ってるでしょ?」
彼女の言葉でやっと手塚は、ああ、こいつはこういう女だったと思いだした。
「ま、あんたがさっきの人とおんなじ目にあったら?このマウスピースなしで人工呼吸してあげるけどね?」
次いで落とされた爆弾により、手塚はしばらくその場から動けなかったとか。
〈あとがき的なsomething〉
救急救命講習やったときに、柴崎が使った管をもらいました。もうどっかやっちゃったけど。
手塚&柴崎は手塚が柴崎に振り回されてるのがいいと思います。
で、手塚がときどき逆襲するのはもっといいと思います。
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プロフィール
HN:
瑠璃
性別:
女性
自己紹介:
好きなことは散歩、読書、料理、ピアノ、そしてもちろん創作。
基本おっとりたまに毒舌。
お誕生日は、薄桜鬼の千鶴ちゃんやってる人と、AAAでラップ担当の人と、金色のコルダ(無印)でトランペットやってる人と同じです。
好きな動物は猫・犬
でも自分を動物に例えるとカメレオン。
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